今回は木村容子先生にお話を伺いました。二千年以上の歴史がある東洋医学の考えをもとに、現代を生きる私たちがうまく老いる方法を発信されています。今日から心がけたい養生の知恵について教えていただきました。
漢方薬で不調が改善
以前私は国家公務員として働き、忙しさから頭痛や肩こり、便秘などに悩んでいました。病院の検査では明らかな異常はないものの、痛み止めが切れると頭痛に苦しむ状況が続き、次第に倦怠感も感じるようになってしまいました。
その後イギリスのオックスフォード大学大学院に留学した際、現地の同僚に漢方治療を勧められました。試してみたところ、体が温まり肩こりや頭痛、便秘も解消して体調がよくなったのです。この経験がきっかけで、帰国後に医師となり東洋医学の道を志しました。
入院してから診てくれる医者は大勢いますが、私は自分の経験から「何とか入院しないように頑張っている人の力になりたい。それには東洋医学・漢方は一つの武器になるだろう」と考え、漢方医学を専門として日々患者さんと向き合っています。
PROFILE
木村 容子(きむら ようこ)PROFILE
医師・医学博士。東京女子医科大学附属東洋医学研究所教授。日本内科学会認定医。日本東洋医学会認定漢方専門医・指導医。お茶の水女子大学を卒業後、中央官庁入省(国家公務員Ⅰ種)。オックスフォード大学大学院留学中に漢方と出会う。帰国後、退職して東海大学医学部に学士入学。2002年から現所属研究所に勤務。著書に『女40歳からの「不調」を感じたら読む本』(静山社)、『ストレス不調を自分でスッキリ解消する本』『60代70代80代をうまく老いる健康養生法』(さくら舎)など多数。


