気になるストレスのこと

気になるストレスのこと。

文章 高木昌信
健康管理士

ストレス=悪ではない

ストレスは悪いものだと思われがちですが、実は生命にとって適度なストレスは欠かせません。

「命」という漢字をみると、「叩(たたく)」という部分が含まれるように、もともと命はストレスを受けるようになっているのかもしれません。
野生の植物も一番適した場所ではなく、競争相手がいるような、少しストレスのある環境で育つことが多いのです。

ところが、現代のストレスは強すぎる上に、長く続いてしまうことが多いため、身体の害になってしまいます。

緊張と興奮の違い

ストレスの調査では「自分はストレスを感じていない」と答える人も多いようですが、実は、テレビのニュースを見ているだけでもストレスを感じ、無意識のうちに身体は緊張しています。

ちなみに、動物は緊張はせず、興奮します。
緊張と興奮はどちらも交感神経が刺激されますが、この2つには違いがあります。
興奮には必ず、手足をバタバタさせるなどの動作が伴いますが、緊張にはその動作がありません。

じっとしながら心だけが葛藤し、イライラするのです。
その結果、血液の流れが滞って筋肉が硬くなり、さまざまな病気が起こってくるのです。

ストレスは感覚器から

ストレスの影響は、まず目や耳、口などの感覚器に現われ、私たちに「身体がストレスで障害を受けている」というシグナルを送ります。

急に目の前がまぶしく感じたり、虫のようなものが見えたり、耳が聞こえづらくなったり、蝉がいないのに蝉の鳴くような声が聞こえたりします。
また、舌がピリピリしたり、味が分かりにくくなることもあります。

さらに、慢性のストレスは血圧、そして血糖値などにも影響を及ぼします。
私たちの身体はストレスを受けると、それに対抗するためのエネルギーが必要だと感知し、すぐにエネルギーを作ることができるように、肝臓が血液中のブドウ糖を増やします。
そのため、糖尿病は食べ過ぎの人だけでなく、ストレスが多い人もなりやすい傾向があります。

戦国時代の武将・織田信長はさほど美食家というわけではなく痩せていましたが、精神的なストレスが原因で糖尿病となり、それによる疲れやしびれがあったといわれています。
日本人で糖尿病と診断された人の半数以上は、肥満によるものでなく、ストレスが原因となっています。

心身の緊張で身体のリズムが乱れてくると、うつの症状や睡眠障害が出てくることがあります。
朝からだるい、疲れているという場合は、単なる肉体疲労ではなく精神疲労の可能性もありますので、注意が必要です。

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